私たちの肌は、常に新陳代謝(ターンオーバー)を行い、一定のサイクルで生まれ変わっています。

ターンオーバー

皮膚の表皮はいちばん下の層から上に向かって基底層→有棘層→顆粒層→角質層と4層の構造になっています。まず基底層で生まれた細胞は、成長し時間とともに下層で生まれた新しく細胞に押し上げられるように表面に向かって上がって行きます。そして最終的に核の無い角化細胞となり古い角質や垢となって皮膚から自然にはがれ落ちていきます。

このサイクルがターンオーバーです。

このサイクルに乱れがあると、肌のざらつきやニキビ、くすみといったトラブルが起こりやすくなります。

ケミカルピーリングとは

ケミカルピーリングとは、皮膚に化学薬品を塗り、それにより肌のターンオーバーを活性化させ、4さらに古い角質同士の結びつきを弱め皮膚を剥がすことによって新しい角層の生成を促す治療です。

ターンオーバーが促され、皮膚がスムーズに再生されるため、キメが整って透明感のある肌になります。また、古い角質だけではなく毛穴の詰まりも取り除かれますので、ニキビや毛穴のざらつきが解消され、シミやくすみの改善も期待できます。

使われる薬剤

ケミカルピーリングで使われる薬剤としてはグリコール酸、サリチル酸(マクロゴール基剤、エタノール基剤)、トリクロロ酢酸(TCA)、乳酸、ベーカーゴードン液、フェノール等などがありますが、それぞれの医師の考え方で薬品を濃度を変えたり、時には数種類の薬剤を組み合わせて使用します。

ケミカルピーリングの適応

  • にきび、肌荒れ
  • しみ、ホクロ
  • 小じわ

にきび、肌荒れ

 にきびは、皮脂が毛穴に貯留することでにきびのもと(角栓)が形成されることから始まります。炎症が生じますと、赤く痛みを持ったにきびや膿をもったにきびとなります。浅い深さのピーリングにより毛穴を閉塞させている角質や面皰は排出され、つまった毛穴は開通されますので、にきびは改善され、また、にきびのできにくい皮膚の状態になります。また膿をもった炎症性にきびの場合にも、浅いケミカルピーリングにより排膿が促され治癒が促進されます。

しみ、ほくろ

 ケミカルピーリングにより表皮のターンオーバーが促進され、表皮内に貯留していたメラニン色素が上行して角質とともに脱落し、また、表面に固着していた角質も均等に剥離されるため、くすみも改善されます。用いる薬品によっては、薬品が直接メラニン色素に働きかけ、しみを薄くすることも言われています。しかし、これらの変化は、顕微鏡レベルでは証明されていますが、実際に肉眼で確認することができるためには、根気よく治療を続け、また治療中の遮光などの努力が必要です。

小じわ

ケミカルピーリングで古い角質を除去すると、肌の真皮層ではコラーゲンやエラスチンが生成されていきます。新しく生成されたコラーゲンやエラスチンハリにより顔全体に若々しいツヤを戻しごく浅めの小ジワなどなら解消する効果が期待できます。

施術の流れ

①まずはピーリング剤が垂れないように周囲をタオルで保護します。

髪の毛もカバー

②酵素ジェルを塗りながらマッサージを行います。酵素の作用により古い角質がより浮き上がってきます。

酵素ジェル
マッサージ中

③ピーリング剤を刷毛で塗布していきます。当院ではグリコール酸を使っています。

刷毛
グリコール酸塗布

④ピーリング剤を塗って数分おいから中和剤をぬり、その後にクーリング処置を行います。

中和剤塗布
クーリング中

ケミカルピーリングの本来の目的

ケミカルピーリングは一言で言うと「皮膚の再生を促す治療」です。ということは、ニキビを潰したり、シミを消し去るという方法ではありません。肌のターンオーバーの活性化を促進することにより肌の調子を上げていくというようなイメージのものです。

ニキビや肌荒れの改善効果は実感しやすいですが、シミが取れて消えたり、シワが浅くなったりというような劇的な目に見える変化を起こすのはけっこう難しいかと思います。

ケミカルピーリングの本来の目的は、見た目に白くなるとかシワが無くなるというようなことよりも肌のキメを細かくして肌触りをツルツルさせる、お化粧のノリをよくする、その他の処置(フォトやレーザー)後の肌の良い状態を維持するなど、肌そのものの調子を上げ、その良い状態を維持するために行う処置です。

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