スキンケアその2・乳液、保湿クリーム

本日は乳液と保湿クリームについてです。乳液、保湿クリームはスキンケアの一連の流れで最後のステップで使うものです。

まずなぜ今回が最後のステップの乳液、保湿クリームなのかについて。順序通りだと前回化粧水だったので今回は美容液のはず、っていうかなぜスキンケア2が乳液なのか。順番で言うと第5番目ではないのか?(っていうか化粧水も2番目か3番目では?)と思われるかもしれませんが、実は最初にその1で化粧水を書いたのは全体の流れを考えずにその日にパッと思いついただけで、今回もわたくしが化粧水の次に塗っているのが乳液だからその2にしただけです。他意はありません。スキンケアはどの段階の処置もそれぞれに役割があって、どれが一番重要などはありません。

閑話休題

乳液とは・・・

乳液は水分と油分を分離しないようにバランス良く配合された液体です(水分に微細に分散した油分を溶解している)。

保湿クリームとは・・・

乳液と比べると含まれる水分や油分の量に違いがありますが、その役割や目的は同じです。

乳液、保湿クリームの役割

化粧水はほとんどの成分が水でできているため、失った水分を補うことはできても、保つ効果はありません。乳液や保湿クリームには、肌の水分蒸発を防ぐ役割があります。洗顔後、化粧水や美容液をつけただけでは、肌表面からうるおいや有効成分が蒸発して失われてしまいます。そこで、乳液や保湿クリームの油分で膜を作って蓋をして肌の内側に水分をとどめます。また、乳液、保湿クリームには“柔軟作用”という肌を柔らかくする働きがあり、硬くなった角質層を柔らかくし、なめらかな肌へと導きます。

乳液は水分が多く、保湿クリームは油分が多いので、乳液はサッパリとし、保湿クリームはほんのりと肌に残ります。油分が多いの分、乳液よりも保湿クリームの方が保湿効果は高く、潤いを長時間保ちます。

乳液と保湿クリームの使い分け方

どちらも保湿効果があるのなら両方を使えばよいのではと思われるかもしれませんが必ずしもそうではありません(両方を同時に塗るのが禁忌というわけでもありません)。乳液と保湿クリームを両方とも塗ったからといって効果が二倍になるということはありません。逆に肌質などによっては肌がべたついたりテカったりする原因にもなります。

ですからそれぞれの肌質やその時の肌の状態あるいは季節や環境などの状況に合わせて使い分ける必要があります。

*脂性肌

どれほどオイリーな肌の方でも必ず洗顔後には化粧水を付けその後に乳液を付けましょう。洗顔後は肌の皮脂と共に水分も奪われています。そのまま放置していると肌がその状態に反応して過剰に皮脂を分泌します。

また化粧水のみを使うと化粧水が蒸発する時に水分も同時に奪い結果乾燥しやすくなるのでこれもまた過剰な皮脂を分泌させることになります。

脂性肌の方は保湿クリームよりも乳液の方がべた付きませんが、保湿クリームでも化粧水と混ぜたりすればべたつきは少なく塗れるかと思います。

*乾燥肌

乾燥肌の方は、その程度にもよりますが化粧水後に乳液を使用し、さらに保湿力の高いクリームも使うと潤いをキープしてくれます。どちらかしかできない場合(そんなことあまりないかと思いますが)は、やはり保湿クリームかなあ。また、水分量を増やすだけでは乾燥肌を改善することは難しいので、肌の水分と油分のバランスを整えるために保湿効果の高い美容液をプラスすることもよいかと思います。

*混合肌

顔の脂性肌の部分と乾燥肌の部分によってまたは湿度の高い夏と湿度の低い冬などによっても乳液と保湿クリームの種類を変える必要があります

*ホルモンバランス

生理前なども女性ホルモンの働きで一時的に皮脂の分泌量が増える時期があります(生理前にニキビができやすいのはそのせいでもあります)。この時は付ける量を減らしたりさっぱりタイプの乳液に変えるなど適宜変更します。

*季節(夏)

一般的に湿度も高く、汗をかきやすい夏は過度な乾燥肌でなければ乳液だけでよいです。

*季節(冬)

空気が冷たく湿度も低い冬は、空調機を使う事も多く環境的に肌が乾燥しやすいので乳液よりも保湿クリームを使うのが良いですが、肌質によっては乳液を使って乾燥が気になる部分にのみにクリームを使うのも良いです(顔全体に両方使うと肌がこってり感が残るかもです)。

乳液、保湿クリームの塗り方

①使う量

化粧水の記事でも書きましたが、“適量”です。擦り付けないと足りないほどは少なすぎるし、手がボタボタになるほどの量は多すぎます。優しく顔全体に塗って均一にまんべんなく塗れる量が“適量”です。

②手を使うかコットンを使うか

これも化粧水の記事で書きましたが、自分に合ったやりやすい方でかまいません。

③塗り方

擦り込むようにゴシゴシと擦って塗るのは御法度です。ポンポンたたくのも肌が傷みますのでダメです。

まず乾燥しやすい頬からつけ、次に広い範囲のひたい、あごの順番に伸ばします。内側から外側に向かって大きく円を描くようにしてのばしていきます。乾燥しやすい目元や口元などは必要に応じて重ねづけします。テカリが気になる鼻は、最後につけるようにするとテカリにくくなります。

まとめ

  1. 乳液、保湿クリームどちらも使う目的は同じで、化粧水で肌に与えた水分が蒸発しないように蓋をする役目と硬くなった肌を柔らかくしてなめらかにする役目があります。
  2. 乳液、ク保湿クリームの使い方は、自分の肌の状態や状況に併せて両方塗ったり、乳液だけぬったり、乳液をクリームに変えたり、部分的に保湿クリームを使ったりとうまく使い分けていくのが良いです。
  3. 塗り方は顔全体にまんべんなく適量を擦らないように塗ります。

どんな乳液、保湿クリームを使うか

これまたいろいろな商品が出ています。保湿乳液、美白乳液、UV乳液等その効果の違いでも様々なものがあります。どれが良いのかはやはり自分で使って見つけるしかありません。

ということで、わたくしが使っている乳液をご紹介します。

ジャジャーン!はい!またまた寿康美社の雪美人シリーズの乳液“ミルキーローション”(150ml 6000円(税抜))です。

なぜ寿康美の雪美人シリーズばかりか使うのかというと、当院で取り扱っているからというのはもちろんそうなんですが、元々当院で取り扱うようになったのがわたくしの肌質に合っていたからなので・・・ご自分に合ったモノを見つけましょう。それにこの乳液は美容効果もあるし、化粧水の記事でも書きましたが、うちに受診される乾燥肌やアトピーの方にも結構好評をいただいているといのもあります。